Mizuki's SpecialStory 6

かみなりのなる頃に





――ざぁざぁざぁざぁ…………。

――ぴかっ…………がっしゃーんっ、ごろごろごろ……。



 うぅー……。

 とーってもひさしぶりにおにいたんといっしょに冒険してたのにぃ……。どーして夕立が降ってきちゃうんだろ……。カミナリさんまでおまけについてき……

――ぴかっ…………がらがっしゃーんっ!!

 ひゃ…………!! …………うゅ、コワイよぉ……。

 けど、みず知ってるの! 今おにいたんと雨やどりしてるトコは、バス停の屋根の下だし、たっかーい木はまわりに無いから、カミナリさんは落ちてこないはずなの! だけど……。

――ぴかっ…………ごろごろ……がしゃーんっ!!

 はうぅ……やっぱりコワイよぉ……。

「瑞葵? どうかしたの?」

「へっ……? み、みず、何もしてないよ?」

「あれ、そうなの? 瑞葵、すごく怖そうにしてるからさ……カミナリ、怖いんでしょ?」

「う、うぅんっ! コワくなんかないもんっ! みず、はやく雨やどり終わらせて、冒険したいんだもんっ!!」

 ……うんっ! コワくなんかないんだから! “冒険家”は、こんなカミナリさんなんかコワがっちゃいけないんだ……

――ぴかぴかっ……。

「っ!!!」

――がしゃがしゃーんっ……ごろごろ……。

 ううぅ〜……。スゴくコワかったよぉ……。

「怖くないんだったら、どうして僕にしがみついてるのかな?」

 ……あっ!! ………………どうしよう、おにいたんにカミナリさんがコワいってバレちゃったのかなぁ……。そしたらみず、まだまだ“未熟者”だって思われちゃうよぉ……。

「そんなに俯かなくてもいいよ。僕のそばにいれば、大丈夫だよ」

 …………おにいたん……♡ おにいたんはやっぱり、カミナリさんなんてコワくないんだぁ……すっごーいっ♡

「じゃあ、カミナリさんがずぅーっと遠くにいくまで……おにいたんにギューってしててもいい??」

「うん、いいよ」

 うわぁいっ、やったぁ☆ おにいたんにギューってしてれば、きっとカミナリさんもコワくないもんっ!

――ぴかっ…………がらがっしゃーんっ!!

 …………うんっ! ぜ、ぜんぜんコワくなんかないもんっ! おにいたんといっしょなら……どんなものだって、コワくないもんっ!!

 ね、だから……ずっと、どこまでもみずといっしょにいてね、おにいたん♡




SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送